2013年2月15日金曜日

上司と隣人は選べない

外資系の企業で働く私の役職は、日本企業で言えば「支店長」になる。

職責は九州・沖縄地区の営業責任者なので、強いて言えば“九州支店長”という感じだろうか。

そして、国内には、私の上に2人の上司がいる。


日本でTOPの位置にいる上司が、日本でのビジネスの責任者。

彼は、日本での事業展開の全てに責任を負っている。

まぁ、強いて役職をつけるなら、“社長”になるだろう。

もちろん、彼にも上司がいる。

ただ、彼の上司(CEO)は米国本社にいるので、あまりプレッシャーは感じていないかもしれない。

彼はマーケティング理論に偏重する傾向があり、あまり現実的でない戦略を考えたりする。

例えば、「実績が伸びないのは営業活動が少ないからだ。見込み顧客をピックアップしリスト化し、計画的にその顧客に訪問し、どうなったか毎週報告しろ!」とか平気で指示する。

つまり、100箇所の顧客を計画的に毎週20箇所、5週かけて訪問する、という具合だ。

それで営業成績が上がる訳がない。

20年近く営業畑で仕事をしてきた私は断言できる。

多分、彼の思考は、“定量化”という言葉に毒されているのだろう。

つまり、目標○○に対して、実績○○の、達成率○○%、という数値化だ。

私に言わせると「勝手に算数でもやっていろ!」という感じだ。



日本で二番目偉い上司(私の直属の上司)の職責は、日本国内の営業責任者。

つまり、私達国内各地域の営業責任者の統括責任者になる。

彼の役職は、“統括営業部長”という感じかもしれない。

この上司は、営業からの叩き上げだ。

ただ、昔気質の人なので、よく根性論で乗り切ろうとする。

「残り○○%で目標達成だ、根性で乗り切れ!」等々...。

このように、彼は決して具体的な指示はしないし、した事がない。

成績の悪い部下からその原因を探り、価格に原因があれば値引率を大きくする。

営業活動に問題があればその活動に同行するとか...。

普通はそういった具体的な対策をとる。

ところが彼は、「根性で乗り切れ!」というだけだ。

もしダメなら「やめてもらっていいよ!」というだけだ。

正直に言うと、これなら誰でも営業統括部長は勤まる。

そこに彼の存在価値は無い。

そして、一番問題なのが背伸びをする事だ。

自分は「代理店や顧客から一目置かれている存在」と、私達に思わせたいようだ。

つまり、自分は強面だぞ!という振りをする。

ところが私は全く恐く無いから、これが鼻に付く。

昔は部下に、「クビだ!」とか、「バカ!」とか「二度と会社に来るな!」などと怒鳴って成績を伸ばしていたため、“恐い人”というイメージがあったようだ。

でも、時代は変わった。

こういう上司には誰も付いていかないし、ましてやパワハラで訴えられかねない。

というか、社内では誰も恐がっていない。

自分でも薄々気付いているかも知れない。



お察しの通り、この2人の上司は馬が合わない。

マーケティング理論が最優先の社長、根性論絶対主義の営業統括部長、相性が良い訳は無い。

何処の会社でも同じだと思うが、とばっちりは下に来る。

困ったものだ。


上司と隣人は選べない、という諺?があったと思う。

選べないから諦めろ、という意味を含んでいる気がする。

さて、選べないならどう対処するか...。

上司も隣人も、ある程度距離を置いて付き合っていくしかないのだろう。



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